新聞投稿(3)
2026年2月2日 07時38分Cさんの新聞投稿の紹介です。
静けさのなかで学んだ心
高校から弓道を始めた。袴姿や先輩たちが引いている姿に憧れたのがきっかけだった。けれど実際に始めてみると、ただ的に当てるだけではなく、自分と向き合う競技だと知った。2年生で県の強化指定選手になり、3年生ではその正選手になった。2年生と3年生の6~10月の土日には合宿に参加した。合宿中は一日弓を引いていた。その中で技術を教え合ったり、休憩中には他愛もない話で笑ったりする時間はとても楽しかった。射場に立つときは互いに無言でも不思議な一体感があった。技術も精神の安定も求められる日々に苦しみながらも乗り越え、自分の弱さと向き合うことができた。3年生の夏には、本国スポをかけた北信越スポに出場した。緊張で全身が震える中、一本一本に全力を込めた。2位まで本国スポに行くことができるのだが結果は3位だった。成績は決して誇れるものではなかったけれど、あの静けさの中で、自分を信じる力や心を整える大切さを学んだ。今も何かに迷ったときは、あの道場の空気を思い出す。あの時間は、確かに今の自分をつくっている。